こんにちは。パロアルトインサイト、データサイエンティストの辻です。
日々お客様とお話をさせていただく際に、データサイエンティストとはどのようなお仕事なのですか?という質問をよくいただくので、今日はデータサイエンティストについてお話ししたいと思います。
データサイエンティストとは2008年にCloudera社の共同創始者Jeff Hammerbacher氏らによって提唱された比較的新しい職種で、日本での認知度は業界によって異なるようです。日本データサイエンティスト協会は「データサイエンティストとは、データサイエンス力、データエンジニアリング力を ベースにデータから価値を創出し、ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル」 と定義しています。わかりやすく言うと統計学やプログラミング(主に機械学習)などを活用して、データから事業戦略につながるようなアイデアを生み出し、実現するという仕事です。
では実際にどのような知識や技術がデータサイエンティストには求められるのでしょうか? 下の表では、データアナリストとデータサイエンティストの対比をしてみました。両職業ともに数学・統計学を活用して企業価値を向上するアイデアなどを提案します。データアナリストは、構造が整っているデータを分析して改善点などを見つけるのが主な業務です。それに対しデータサイエンティストは、お客様とビジネスの課題について話し合い、機械学習を導入するためのデータ構造を設計し、それを実装します。それにより、新たなデータ利用の手法やビジネス展開をお手伝いしてします。表にあるオレンジ色の項目がデータサイエンティストとしての付加価値の部分となります。
図1:データアナリストとデータサイエンティストの比較
この表について研究開発系のデータサイエンティストの方の中には、データベースのエンジニアリング、ソフトウェアエンジニアリングの必要性について異なる見解をお持ちの方も思われます。しかしながら、ビジネス案件を扱う場合、実際にお客様とデータ活用・運用方法などのお話をすると、必ずこの2つのポイントも課題の中に上がってきます。例えば、いくら精度の高いアルゴリズムが開発できたとしても、予測値を出すまでの時間、お客様のオペーレーションにどのようにモデルを組み込むかなど、運用上の条件も満たすことができないとビジネスの問題は解決できないからです。
このように、データサイエンティストの業務は非常に多岐に渡り、多くのエリアの知識を必要とします。大手企業はこれらの人材を自社で確保できるかもしれませんが、日本ではまだ人材も少なく、新しい分野でもあるためアウトソースをしながら共同で機械学習を導入されるアプローチが良いのではないかと思います。少しでもデータサイエンスにご興味のある方は弊社までご連絡ください。次回は機械学習に関してもう少し詳しく触れてみたいと思います。
参照:
https://hbr.org/2012/10/data-scientist-the-sexiest-job-of-the-21st-century
https://blog.udacity.com/2014/11/data-science-job-skills.html
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)
パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。
AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。
毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。
著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。
実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧
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