不妊治療でDeep Learning活用
妊活や不妊治療の領域でもAIが活用されているのをご存知でしょうか。例えば、身近なところでアプリの例をあげると、Miraというアプリは女性が生理のサイクルを記入するだけではなく、Miraが開発したキットで尿検査の結果をあげることで妊娠しやすい日をAIで予測し、通知してくれるものです。
最近では体外受精(IVF)でのディープラーニング活用が話題になっています。一般的には35歳以上の女性の場合、体外受精を行なったとき正常な出産に繋がる確率が一サイクルにつき20%以下、そしてIVFの費用は一サイクルにつき12,000ドルほどかかってしまうため、経済的にも精神的にも大きな負担になっています。
そこで、コネール大学医学部のZaninovic教授(発生学者)が行なった研究では、ディープラーニングを使い、5万枚の胚の写真を学習させました。発生学者がラベル付けした胚の画像に基づき学習をし、体外受精後のどの胚が健康的な出産に繋がるか(good quality)、繋がらないか(poor quality)、ということを97%の精度で予測することに成功したといい、この技術が体外受精の現場で導入されれば(その為には今後多くの臨床実験を行う必要がありますが)、より可能性の高い胚を移植することで、成功率を高めることができるかもしれないと言われています。(ネーチャーに投稿された論文はこちら) |