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ビジネスインサイダー寄稿記事 掲載「誰が“個人情報の警察”になるのか。アメリカで進むプライバシー規制と提言」

2019/11/28 メディア掲載実績, ビジネスインサイダー 
by PALO ALTO INSIGHT, LLC. STAFF 

誰が「個人情報の警察」になるのか。アメリカで進むプライバシー規制と提言

Shutterstock

こんにちは。パロアルトインサイトCEO・AIビジネスデザイナーの石角友愛です。2019年の11月19日に、政府が首相官邸でデジタル市場競争会議を開き、GAFAからヒアリングを実施したことがニュースになっていました。

2020年の通常国会に規制強化の法案を提出する予定で、私も内閣官房の「デジタル市場競争評価体制準備室」という専門組織のメンバーにデジタル市場のルール整備に関して定期的に意見提供をしています。

その中で感じる、日本政府が現在懸念していることを踏まえて、アメリカにいる立場から見える「プライバシーの問題」を今回はまとめたいと思います。

カリフォルニアのプライバシー規制「CCPA」が大きな一歩である理由

カリフォルニア州の旗。
Shutterstock

アメリカでは、Facebookによるケンブリッジ・アナリティカ疑惑のあと、プライバシーに関する課題がさまざまな側面から議論されています。

例えば、カリフォルニア州ではCCPA(California Consumer Privacy Act、カリフォルニア州消費者プライバシー法)が2020年1月から施行されます。

法律の中身としては、GDPRと比較されることも多いので、ここに簡易的な比較チャートを作りました。

(参考:https://www.bakerlaw.com/webfiles/Privacy/2018/Articles/CCPA-GDPR-Chart.pdfhttp://www.intellilink.co.jp/article/column/security-gdpr01.html

2つの規制を比べると、GDPRはCCPAよりはるかに広義な領域で規制をかけている(EUの消費者へサービスを提供する事業者がほぼ全て対象になるGDPRに対し、CCPAは売上規模などで線引きをしている)ことが分かります。

また、GDPRは基本的にデータの共有や処理、販売に関して消費者の同意を取らなければいけないオプトイン制なのに反し、CCPAはデータ販売を個人が拒否することができるオプトアウト制なのが大きな違いです。

CCPAで面白い点は、企業が収集した個人情報のカテゴリーや情報源、情報の用途や情報の開示先などを消費者が開示請求する権利が与えられ、過去12カ月分の個人情報のコピーを受け取る権利も与えられます。

つまり、データの収集、処理、販売自体は規制されておらず、あくまで消費者が情報開示を求めた場合に開示する義務や、個人情報の販売停止を求める権利が与えられるというものです。

出典:筆者の原案を元に編集部作成

Facebookでは当時、ユーザーに全く知らされずに本人だけではなく、本人の友人のデータまで第三者機関(アプリデベロッパーなど)に共有されていた事実を踏まえると、CCPAは大きな一歩だと言えます。

さらに規制強化に向かう法案も数々提出されています。

例えば、オレゴン州のロン・ワイデン議員により提出された法案はCDPA(Consumer Data Protection Act、消費者データ保護法)というもので、個人情報の共有や販売の権利は全て消費者に与えられるものとみなし、FTC(連邦取引委員会)がそれを監視する役割を担うべきというもの。

罰金としては年間の収益の4%、また経営陣に対して10〜20年の刑事処罰という厳しい内容になっています。

また、銀行や法律事務所などが個人情報の取り扱いに関して多くの規制や義務が課されるのと同じように、ビッグテック企業(オンラインサービスプロバイダー)にも同じように義務付けるべきだという考えも生まれてきています。

ハワイ州のブライアン・シャッツ議員により提出されたData Care Act(データケア法案)は、ソーシャルセキュリティー番号や電話番号などの個人情報を扱うビッグテック企業に対しての規制強化を主な目的としています。

誰が「個人情報の警察」になるのか

Shutterstock

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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