2)ハードウェアへの投資
テスラが2019年の生産目標(36万台)を達成したと発表し、2018年の生産量を50%超え、過去最高の株価を1月3日に記録しました。36万台はホンダの年間生産量(約500万台)やフォルクスワーゲンの生産量(1000万台)と比べると大したことがないように見えるかもしれませんが、EV車への市場の期待が伺えます。
第4四半期だけで見ると、80%の生産がモデル3(一番安いモデル)だったということで、モデルS(高級セダン)からはじめ、モデルX(一番高いSUV)、そしてモデル3という価格帯に展開することでロイヤリティの高い顧客をまず獲得し、ボリュームゾーンで利益を取りに行くマーケティング戦略も結果を出しているのかもしれません。(モデルSはモデル3とカニバっているとの声もありますが。)
実は同じような価格戦略をとっているハードウェアとソフトウェアが完璧に融合している会社があります。上記のペロトンです。ペロトンは一台2500ドルほどでエキササイズバイクや4000ドルほどのトレッドミルを販売していますが、バイクだけではなく毎月40ドルのサブスクリプションでコンテンツをアプリ販売しています。毎月の会員の離脱率が驚異の1%以下という会社ですが、先日、安い価格帯のトレッドミルなどを販売することを発表しました。アーリーアダプターのキャズムを超え、ボリュームゾーンに拡大し利益を出すための戦略だと言えます。
ちなみにテスラも、車内で停車中に快適に映画を見るためのネットワークサービスに毎月のサブスク料徴収を開始しました。ハードとソフトで取りに行く戦略が今後より増えるのではないでしょうか。 |