今週の注目カンパニー
教育現場のデジタル化が進むに伴い、新しい産業に注目が集まっています。その一つにオンライン監督官サービスを提供し、学生が自宅でテストを受けるのを監視する監視型企業が挙げられます。
アメリカのアリゾナ州に本社を置くProctorioは、最先端の顔検出テクノロジーと多種多様な自動化ソフトウェアを備えたリモート監督プラットフォームを運営する企業です。
2020年には全世界で2,100万件の試験を監督したということで、コロナ以前の2019年の実績が600万だったことからすると、急増していることがわかります。
オンライン監督官サービスは、学生がカメラの視界から消えたり、答えがすり替えられるなどの疑わしい行動を検知したり、顔検出ソフトを使い目の動きや異常な動きをチェックしたりします。
テキサス州のA&M大学では、秋のテストでカンニング疑惑が前年比50%も増加し、193人の学生が不正行為を自己申告し、軽い処分を受けたという事件がありました。ペンシルベニア大学でも、2019~20年度にカンニング事件の調査が71%増加したことが明らかになっています。
なお、生徒の不正行為ですが、オンライン監督官の目を免れるために画面から映らないところでドローンを使ったり、女生徒がくしゃみをして画面から消えたと思ったら別の男子生徒がかつらをかぶって代わりにテストを受けていたりなど、ユニークなものもあるそうです。
いたちごっこのようですが、今後もリモート環境での生徒を監視するツールは幅広い機能拡充が求められていくでしょう。 |