自動車業界の半導体不足、中古車市場にも影響…供給回復に向け「AI活用」に期待
こんにちは。パロアルトインサイトCEO・AIビジネスデザイナーの石角友愛です。今回は、世界中で供給不足が問題となっている半導体問題について改めておさらいし、AI活用の可能性についてご紹介したいと思います。
先日、トヨタ自動車の納車遅れが深刻化しているという報道がありました。販売から一年が経過したSUVの「ヤリスクロス」などが、ディスプレイオーディオに装着するナビキットの不足を原因に、納期が現段階で半年ほど遅れているとのことです。
そうした中、トヨタは9~10月の世界生産台数を従来計画から約40万台減らすと発表しました。2022年3月期通期の生産も900万台と3%(30万台)下方修正し、大手シンクタンクなどによると、主な原因として東南アジアでの新型コロナウイルスの感染拡大や半導体不足で部品の調達難が続いていることを挙げています。
半導体不足の問題について改めてここでおさらいします。供給不足の原因には以下の4つが主に挙げられます。コロナ需要、地政学リスク、製品スペック向上、サプライチェーンの複雑化です。
特に、日本の自動車業界にとっては、ファウンドリ(外部の製造委託工場)である半導体受託メーカーが安定生産や利益向上を狙い、スマートフォンやゲーム機器用の半導体生産のための設備投資などに注力してしまったことが要因の1つになっています。
国産車でも準標準機能になりつつある高度運転支援機能(ADAS)や車載インフォメーションシステムには、スマホなどと同様に最先端の半導体が必要なためです。
言わば、「製造ラインの取り合い」が起こり、車載半導体用の生産体制が追いつかず供給不足になっているとされます。
また、今まで自動車業界は多重下請け構造の中、下請けメーカーとサプライチェーンの関係を構築しており、半導体受託メーカーはTier3(3次サプライヤー)以降に位置することが多いため、直接的に自動車メーカーがやりとりをする関係にありませんでした。
結果的に、生産計画などでの透明性やコミュニケーションの遅れなども問題の要因だったと言われています。
アメリカでも同じ問題が起きています。
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)
パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。
AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。
毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。
著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。
実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧
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