DXを通した産業改革の重要性を伝える音声番組「Level 5 by Palo Alto Insight」
各回の内容を文字でもお伝えすべく、文章でまとめた記事を投稿しております。今回の「Level 5 by Palo Alto Insight」の概要を文章で読みたい方はこちらの記事をお読みください。詳しい内容は音声ページよりお楽しみください。
DXを通した産業改革の重要性を伝える音声番組「Level 5 by Palo Alto Insight」
今回は記念すべき第10回目の放送となりました。皆様からの温かいコメントに励まされながら、毎回楽しく収録を行っています。本当にありがとうございます!
出演している山崎は、住んでいる国の違いから新しい発見があったり、物事の捉え方が違ったりする点が非常に面白いと話していました。これからも、アメリカと日本という2つの視点を軸に、情報をお届けしたいと思います。
それでは、今回もリスナーから頂いた質問に答えたいと思います。今回の質問は、以前長谷川が話した「調整など、人間臭いことをする必要がない状況に、システムやAIを使うといいのではないか」という意見に対して、「実際にどのように活用できるのか」という質問をいただきました。
長谷川の考える活用例
システムを使うというのは、「スティーブ・ジョブズが毎日同じ服をきていた」と同じイメージです。例えば、私の住んでいる地域にある公共の公園では、管理方法やメンテナンスについて話し合う時期が毎年あります。その時に、住民それぞれの主張や思惑が重なり、なかなか折り合いがつけられない時があるのです。
そこで、考える必要すらなくなるような「システム化」が行えないかと私は思います。例としては、投票システムを導入したり、会話全体をまとめ上げてくれるようなAIの機能を盛り込んだり、といった内容です。
他にも、LINEなどでグループチャットをしている中にAIが紛れ込むことによって、時間調整や日程調整をしてくれるというような活用方法もあります。バーチャルアシスタント的な機能ですね。
こういった観点から、システム化することで無駄な議論の時間が減ったり、AIを導入することによって公平性を保った判断ができたりなど、工夫すれば活用できる事例は他にもあると思います。また、ビジネスアイデアにも直結する内容になりますので、考えていくと面白いのではないでしょうか。
今後も引き続き、「Level 5 by Palo Alto Insight」ではコメントを募集しております。
ぜひお気軽にご質問ください。
第10回で取り上げる「今週のホットニュース」は「Mark Zuckerberg: Meta, Facebook, Instagram, and the Metaverse | Lex Fridman Podcast」です。
ニュースの概要
この動画は、Meta Platforms(元Facebook)のCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏と、AIの研究者で、MIT(マサチューセッツ工科大学)の教授も務めるレックス・フリードマン氏が対談したPodcastの動画になります。
レックス・フリードマン氏のPodcastは、毎回豪華なゲストが登場し、長時間の対談を配信していることで有名です。今回の放送では、社名変更でメタバース企業として注目を集めるMeta Platformsについてや、マーク・ザッカーバーグ氏の考えについて深掘りしています。これを聞くことで、彼の人間性や人生について分かってくるでしょう。
2021年、Facebookは創業以来右肩上がりで増加を維持してきたユーザー数が初めて減少に転じました。アジアやヨーロッパでは引き続き増加しているものの、北米やその他の地域では減少しており、中でも若い世代の人たちの使用率が下がってきているといいます
出演者3名ともFacebook自体は使っているといいますが、使用頻度は減っているようです。特に、Twitterの方が情報の速度が速く、内容も面白いため自然と使わなくなったといいます。また、Twitterであれば自分の興味に合わせて情報収集ができるので、使い勝手の面でもFacebookを使う機会が減っているようです。
また、ケンブリッジアナリティカ問題と呼ばれる情報漏洩問題により、データプライバシーの観点で抵抗感が生まれていることも理由として挙げられるでしょう。そして若年層離れは、InstagramやTikTokといったサービスの普及によるものと予想できます。
では、このままFacebookは衰退していくのでしょうか。Podcastを聞いてみると、すでにマーク・ザッカーバーグ氏はFacebookについてほとんど触れず、メタに関する話しかしていませんでした。
このことから、彼自身がFacebookという広告ビジネスに対して関心をなくしていることがわかります。また、Facebookの中にいる人からすると、株価の下落やユーザーの減少は予測できたことであり、会社としてすでにメタバースに向かっていることも感じられました。
山崎は、Facebookの現状からメタバース領域にピボットしなければならないことを踏まえつつ、マーク・ザッカーバーグ氏が「リアリティ」に可能性を感じているのではないかと話しています。
例えば放送を聞いていくと、ARグラスやARグローブなど、感触や重さなどの要素をリアルに認識することにこだわっているようです。また、彼はコンピューターサイエンスで心理学を学んでおり、脳の働きや仕組みに強いこだわりがあることも分かります。そのため、ただアバターを作って動かすだけではなく、自分の目線でよりリアリティを持ったメタバースに興味があるのではないでしょうか。
また、Facebookで培ったSNSトラブルへの対処法が、メタバースでも活かせるとしており、「同じ失敗は繰り返さないぞ」という気合も感じられます。まさに、ミスインフォメーションやフェイクニュースと戦う中で、自分達がどう進化してきたか理解しているからこその発言でしょう。
放送を聞いていくと、Appleに対して牽制するような発言も見られました。例えば、どこかの会社では「メガネを薄くすること」に対して必死になっているけれど、Meta Platformsではどんなにカッコ悪くても、「人と人を繋ぐデバイスとして機能性を重視する」と語っています。
スティーブ・ジョブスがもしご存命だった場合、この時代にどのようなプロダクトを作っていたのでしょうか。いずれにしても、iPhoneのような革命的なデバイスが誕生する可能性はありそうです。
「今週のおすすめコンテンツ」は、長谷川の紹介する 「The Social Network(ソーシャルネットワーク)」です。これは、ハーバード大学在学中に起業したマーク・ザッカーバーグ氏の「Facebook」誕生から成功と失敗までをつづった物語となっています。
アメリカにおいて50%以上の人が「マーク・ザッカーバーグが嫌い」と答えているようですが、本人はそこまで気にしておらず「やることは変わらない」と話しているました。また、日本における彼の印象と、アメリカにおける印象もまた違っているように感じます。
いずれにせよ、大きな影響力を持っているマーク・ザッカーバーグ氏の物語、ぜひ一度、観てはいかがでしょうか。
それでは、次回の放送もお楽しみに!
#10の実際の音源はこちらからお楽しみください。
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)
パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。
AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。
毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。
著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。
実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧
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