現在、世界では約70万人のAI人材が不足していると言われています。そのため、この先の何十年間かは、AI人材が「売り手市場」であることは間違いないでしょう。
しかし企業側からすると、DX推進に必要な人材が不足していることは深刻な問題です。そこでこの記事では、DX推進に必要な人材について理解していただくことを目的に、3つの職種についてご紹介したいと思います。
DX推進に向けて、どのような人材が必要なのか悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
3つの職種についてご紹介する前に、日本におけるAI人材がどれだけ不足しているのか、給与の面から見ていきましょう。
とある日本の企業では、優れた技術者に対して年収2,000万円以上の待遇を用意する制度を設けています。また、別の企業では新卒の年収が1,000万円以上になるケースもあるそうです。国税庁が出している日本人の平均給与額は441万円ということなので、世間でどれだけAI人材が求められているのか、このデータからみても分かると思います。
また、日本のみならず海外に目を向けてみると、アメリカのとある企業では、AIスペシャリストという役職についた場合、年収30万ドルから50万ドルほど得ることが可能だそうです。これは日本円にして、約3,000万円から5,500万円ということになります。
このように、AI人材は日本のみならず世界的に不足しているのです。
それではここから、DX推進に必要な職種について、具体的に紹介していきます。
今回紹介するのは、以下の3つの職種です。
これら3つの職種以外にも、ソフトウェアエンジニアやインフラエンジニア、フロントエンドエンジニアなどDX推進において欠かせないAI人材は存在しますが、今回はこちらの3職種を中心に解説していきたいと思います。
1つ目に紹介するのが、データサイエンティストです。
データサイエンティストとは、さまざまな意思決定の場において、データをもとに意思決定を行う、またはサポートする役職のことを指します。AI専門職として、非常に市場価値の高い職種です。
日本におけるデータサイエンティストの平均給与は約700万円と言われており、給与面からもその職業の希少性が伺えます。
このように、データサイエンティストはAI人材の中でも特に不足している職種になります。そのため、もしこの記事を読んでいる方の中で、社内データはあるものの、データサイエンティストが社内におらずデータにもとづいて合理的な判断を行える仕組みが整っていなかったり、データから論理的に意思決定行うことができていなくお困りでしたら、ぜひ一度、パロアルトインサイトにご相談ください。
2つ目に紹介するのが、AIビジネスデザイナーです。
皆様は、ビジネスデザイナーという専門家をご存じでしょうか。ビジネスとしての実行可能性を検証、デザインすることを仕事にしています。
ビジネスデザイナーにおいて特に有名なのが、IDEOという企業です。この会社は、Apple社の最初のマウスや、新しい形のショッピングカートなどをデザインしたことで知られている、世界的なイノベーションファームとなります。この会社には、ビジネスデザイナーという専門家が必ずチームに在籍しており、特に「人を中心にしたビジネスデザイン」を軸に、事業を拡大してきました。
AIビジネスデザイナーとは、企業課題に対して関連性の高い情報を収集し、AIを用いてイノベーションを起こすことを目的とした職業です。非技術職でありながらも、AIプロジェクトでは技術者と連携してビジネスを創造し実装する職種として、非常に注目されています。
このように、近年のビジネスにおいて欠かせない職業こそが、AIビジネスデザイナーなのです。
それでは最後に、AIシナジストについて紹介します。
AIシナジストとは、自分のいる職場(営業・製造・人事など)でAI導入の戦略を練り、プロジェクトを社内で推進する役割を担います。つまり、AIを使って主業務でのシナジー(相乗効果)を生み出す人ということです。
こちらもビジネスデザイナーと同様、技術者になるようなスキルがなくても目指すことができる職種として注目されています。また、AIを活用することで会社に多大な利益をもたらすことができるため、個人的なキャリアアップを図ることもできます。
AIシナジストについて詳しく知りたい方は、「AI時代の新キャリアデザイン」という本にも詳しく記載していますので、ご興味ある方はぜひ一度読んでみてください。
ここまで、AI人材不足の現状から、DX推進に必要な3つの職種についてご紹介してきました。
これらの職種はDX推進をする上で非常に重要な役割を担うため、DX推進をしっかりと進めていきたい企業にとっては、必ず必要な人材となります。
しかし、なかなか企業にあったAI人材を見つけられないのが現状です。そのため、社内でAI人材を育成したいと思っている方もいるのではないでしょうか。
パロアルトインサイトでは、企業向けAI人材育成サービスとして「AIビジネスデザイン基礎」というオンライン型教材のサービスを提供しております。AI人材を育成したいと考えている企業様や、DXを経営戦略レベルで取り入れたい経営者様、AIビジネスや今後のトレンドを学び自社の戦略に生かしたいと考えている経営企画部や戦略部の皆様に適した教材です。AIビジネスデザインの基礎を学ぶことができる本教材を使って、AI人材の確保に向けた最初の一歩を踏み出してみませんか?
ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)
パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。
AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。
毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。
著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。
実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧
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