Moonshot Psychology
モチベーションを維持する”意味づけ戦略”
今週のMoonshot アドバイスは「Moonshot Psychology」キャリアやビジネスに生きる心理テクニックを紹介したいと思います。
今回は「モチベーションの”意味付け”」について紹介します。アメリカで有名な研究者に、デューク大学の心理学教授であるダン・アリエリー教授がいます。ダン教授の有名な研究にレゴブロックとモチベーションの研究があります。この研究では、グループを2つに分けて、いずれのグループにもレゴブロックを与えてロボットを作ってもらいます。一つめのロボットには3ドルの報酬が支払われますが、ロボットの数が増えるごとに与えられる報酬額は下がり、2.7ドル、2.4ドルという具合になっていきます。
1つ目のグループでは、完成したロボットを次々と机に並べてゆき、実験終了時にまとめて解体すると伝えられます。一方で、2つ目のグループは作品を作るごとに作ったレゴを目の前で解体され、解体したピースで次のレゴを作る、というプロセスを与えられました。
結果、グループ1は平均で11個ほどの作品を完成させたのに比べ、グループ2は約半数の7個ほどしか完成させませんでした。さらに、各グループ内の「レゴ好き」と「レゴ好きが完成させた数」の相関性を見てみると、グループ1ではレゴが好きな人ほど完成させる数も多かったという正の相関性が見られ、グループ2では全く相関性が見られなかったと言うのです。
この実験からわかることは、いくら好きな作業でも、自分の行っていることが徒労だと感じると十分に続けることができず、逆に面倒なことでも自分が行う仕事やタスクの意味を実感できることが、モチベーションの維持において重要だということです。タスクや行動が「意味のあること」だとわかっているかどうかだけで、生産性を1.5倍も上げることができるのです。
紹介した情報:
ダン・アリエリー教授のTEDトーク |