本書は、Amazonの創業者であるジェフベゾスが著者となった初めての書籍の日本語版で、アメリカでもベストセラーとなった非常に人気のある書籍です。ジェフベゾスやアマゾンについて書かれた本はこれまで数多く出版されてきましたがが、本人の生の言葉に触れる機会は少ないので、考え方や経営哲学を直接知ることができる貴重な本になっています。
アマゾンでは「Day1」という重要な基本理念があります。これは、常にアマゾンは創業したばかりであり、決してDay2(二日目)になってはならないという理念を表しており、二日目には組織は立ち止まり時代に乗り遅れ、やがては会社が傾いていくからとされています。
そんなDay1に留まり続けるための要素として以下の4つが紹介されています。
- 顧客にこだわること
- 既存のプロセスを疑うこと
- 外部のトレンドを取り入れること
- 素早い意思決定を行うこと
中でも、4番目に紹介した「素早い意思決定」をするための為の考え方で、意思決定には2種類あるという言葉は非常に役に立つので紹介します。
意思決定は、いったん決めたら後戻りができない意思決定と、そうでない意思決定とに分けられます。前者はゆっくりと慎重に決断を下す必要がありますが、ほとんどの場合は後者で、本書によると存在する大抵の意思決定は後戻りできるものだといいます。世界を代表する企業であるAmazonの創業者として多くの意思決定を重ねてきたベゾスだからこその説得力を感じますね。私たちも意思決定の際にまずは、「後戻りできるかできないか」と問いかけることで、個人や組織としての意思決定のスピードを底上げすることができます。
このように、ジェフベゾスの思考や、重要な意思決定の背景など、多くのビジネスパーソンにとって学びの多い一冊となっていますので、機会があれば是非手に取ってみてください。
書籍概要:https://www.amazon.co.jp/dp/4478112134 |