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自動運転技術の実用化に取り組む企業「Motional」とは
2022/09/21 ブログ, The Insight 
by kohei 

自動運転技術の実用化に取り組む企業「Motional」とは

自動運転タクシーの提供をラスベガスにおいて開始

今週のテーマ:技術開発

パロアルトインサイトの長谷川です。AI技術の応用先として、車の自動運転は長年大きな期待を向けられてきました。実証実験の段階を経て、アメリカでは自動運転技術の実用化が、本格的に進んでいます。そんな中、ラスベガスで電気自動車(EV)の自動運転タクシーを提供することを発表し、注目を集めている企業があります。

シリコンバレーから現役データサイエンティストのインサイトをお届けする「The Insight」。今回取り上げるのは、自動運転技術の実用化に取り組む企業「Motional」です。

💡この記事から得られる3つのナレッジ
・Motionalはどんな企業なのか
・ラスベガスにおける自動運転タクシーの概要
・自動運転技術の2つのポイント
📖このテーマを選んだポイント
Motionalは自動運転技術をリードしている企業のひとつであり、ラスベガスにおけるEVの自動運転タクシーサービスの開始が注目を集めているため。
📖
この記事に登場する技術キーワード
  • マルチモーダルセンシング
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  • 機械学習
関連記事「ソニーAIの研究は何がすごいのか?エチケットを理解した深層強化学習」

目次

Motionalの概要

自動運転のレベルと主要な企業

ラスベガスでの自動運転タクシーサービス

自動運転技術の2つのポイント

AIビジネスデザイナーのワンポイントアドバイス


Motionalの概要

まずはMotionalがどんな企業なのかを紹介します。

自動運転技術の実用化に取り組む企業

Motionalは、自動運転技術の実用化に取り組んでいる企業です。すでに自動運転でのタクシーサービスの実績を積み上げており、これまでに10万回以上の自動運転を提供してきました。

下図は現代自動車のEV「IONIQ 5」をベースとして開発された、Motionalの最新の自動運転車です。

Motionalは2023年までに、EVの自動運転タクシーのサービスを、アメリカの複数都市で提供することを目指しています。

現代自動車とAptivの合弁会社

2020年3月、Motionalは以下の2社による合弁会社として設立されました。

🚗2社の合併会社
  • 現代自動車:韓国の自動車メーカー
  • Aptiv:アメリカの自動車部品メーカー

Motionalの拠点はアメリカのボストンにあります。また、Motionalは以下の3社とパートナーシップを結んでおり、開発した自動運転車が活用される機会を確保しています。

🚘パートナーシップを結ぶ3社
  • Lyft:ライドシェアサービス
  • Via:ライドシェアサービス
  • Uber Eats:食事の宅配サービス

自動運転のレベルと主要な企業

自動運転技術の基礎知識として、「レベル」と「主要な企業」について解説します。

自動運転のレベル

Motionalが2023年に実現を目指しているのは、「レベル4」の自動運転です。

自動運転の程度を示す「レベル」は、アメリカ自動車技術会が定義したものが、世界で広く使われています。レベルごとの大まかな意味は以下の通りです。

自動運転のレベルごとの定義
  • レベル0:自動化なし
  • レベル1:運転支援(ブレーキなど単一の機能を自動化)
  • レベル2:部分運転自動化(前の車について走るなど)
  • レベル3:条件付自動運転(高速道路の一定条件下での自動運転など)
  • レベル4:特定条件下における完全自動運転
  • レベル5:完全自動運転

レベル3と4の近いがわかりにくいので、追加して説明します。レベル3では人が運転席に座ることを前提としており、自動制御が難しい場合は運転を求められます。

一方レベル4では、緊急時であっても人は運転は求められません。走行する領域は限定されているものの、レベル4は人による制御を必要としない「完全自動運転」だといえます。

自動運転サービスの主要な企業

自動運転車の開発を進めているのは、Motionalだけではありません。多数の企業が激しい競争を繰り広げており、Motionalの主な競争相手を挙げると以下の通りです。

💡Motional の競争相手
  • Waymo:自動運転サービスの代表的な企業
  • Cruise:ゼネラル・モーターズ傘下
  • Argo AI:フォードおよびフォルクスワーゲンと業務提携
  • テスラ:イーロン・マスク氏がCEOを務めるEVメーカー

これらの企業の動きを意識しつつ、Motionalはサービスの展開を進めています。

なおテスラの自動運転については、弊社CTOの長谷川がベータ版を体験しており、こちらの記事でレポートしています。ぜひあわせてお読みください。

ラスベガスでの自動運転タクシーサービス

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事及び東京都AI戦略会議 専門家委員メンバーに就任。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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