DXを通した産業改革の重要性を伝える音声番組「Level 5 by Palo Alto Insight」
各回の内容を文字でもお伝えすべく、文章でまとめた記事を投稿しております。ポッドキャスト内容の概要を読みたい方はこちらの記事をお読みください。詳しい内容は音声ページよりお楽しみください。
今回は、第41回のおすすめコンテンツで紹介した「リディームチーム: 王座奪還への道」を長谷川が視聴したということで、その感想を話すところからスタートしました。
コービーの誕生日会
長谷川は実際に視聴してみて、そのストーリーの面白さに引き込まれたといいます。バスケットボール男子アメリカ代表チームが2004年のアテネ五輪で惨敗した後、どのようにして北京オリンピックで復活したのか。その過程にある1つ1つのエピソードが、どれも非常に印象的だったようです。
特に、レブロン・ジェームスがコービー・ブライアントのために開いた誕生日会のシーンが忘れられないと話していました。コービーが娘を抱っこしながら、遠慮がちにみんなから祝福を受けるシーンをみて、この世を去ってしまったことが信じられない気持ちになったといいます。痛ましい事件から約2年半、今でも多くの人の心に刻まれている偉大な選手だからこその感動的なシーンでした。
NBA好きの3人
石角は、カーメロ・アンソニーの変貌ぶりに驚いたといいます。ラッパーのような、ファッショニスタとしての一面が見れてとても面白かったと話していました。山崎はこのコンテンツをまだ視聴していませんが、NBA自体は熱心に観ていたといいます。特にマイケル・ジョーダンが活躍していた時期は日本でもNBAの試合が放送されていたらしく、放課後によく試合を観ていたそうです。
出演者3名のようなNBA好きの方はもちろん、バスケットボールをあまり知らない方でも非常に楽しめるコンテンツとなっております。ぜひ興味のある方は、一度観てみてください。
今後も引き続き、「Level 5 by Palo Alto Insight」ではコメントを募集しております。
ぜひお気軽にご質問ください。
第42回で取り上げる「今週のホットニュース」は「Tesla shares slide after Q3 revenue miss, Bernstein says earnings call ‘didn’t sit well with us’」です。
ニュースの概要
このニュースは、テスラの第三四半期決算について取り上げた内容になります。アナリストが予想した納入台数である365,000台には届かなかったものの、過去最高の343,000台の車両を納入したと発表しており、イーロン・マスク氏の強気な発言も数多く飛び出しました。
今回の四半期決算は、Twitter買収やテスラの株価状況など、様々なトピックが重なった結果として非常に注目されました。マスク氏も「テスラの株価がAppleを上回る可能性は十分にある」という強気な発言をしており、納入台数でアナリストの予想を下回ったことを全く気にしていない様子でした。
この状況に対して長谷川は、2010年代のAppleと重なる部分があると話します。当時のAppleも非常に勢いがあり、売り上げ記録を更新し続けていたものの、ウォール・ストリートの予想を下回っていたことから株価がついてこない状況にあったようです。今のテスラも、当時のAppleと同様に高い期待が持たれているのでしょう。
そんなテスラですが、新商品を打ち出していくことを発表しています。特に物流トラックやロボットに力を入れていく姿勢を見せており、今年の12月には1台目の大型トラックをペプシに納品する予定です。このことから、大型トラック市場を開拓し始めることで更に売り上げも伸びていくのではないか分析しています。
テスラが大きな成長を遂げていく中で、テスラ以外のEVメーカーはどのような動きを見せていくのでしょうか。高級車メーカーとして有名なメルセデス・ベンツは、今後アメリカで高級ラインの1つとしてEV車を販売することを計画しています。この車両はテスラ車よりも長い距離を走行できるとされており、ネット上でも話題になりました。
また、ソニーとホンダもアメリカでEVを販売するために「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」を設立しました。これまでのやり方を根底から覆すようなビジネスモデルで販売するとされており、アメリカでも話題になっています。このように、他のEVメーカーも色々な動きを見せているのです。
これだけEV関連の市場が盛り上がっている中で、テスラはどのように差別化していくのでしょうか。石角は最終的に、車の性能やエンタメ的要素よりも「EVチャージャーの数」が決め手になるのではないかと分析しています。やはり車の中の装備がどれほど充実していても、車の最大の役割は「移動すること」にあります。その点、EVチャージャーの充実度が圧倒的なテスラは、他のメーカーに比べても圧倒的に優位性があると見ていいかもしれません。
皆さんはキャシー・ウッドという投資家をご存じでしょうか。今非常に注目されている投資家であり、女性版ウォーレン・バフェットとも呼ばれています。そんな彼女は、テスラを熱烈支持している人物として非常に有名です。
女性版のウォーレン・バフェットと呼ばれていますが、投資のストラテジーは大きく異なります。彼女の特徴は、破壊的なイノベーションを引き起こすであろう企業に向けて投資することです。本質的価値と株価のギャップがある時に買うウォーレン・バフェット氏のスタイルとは異なり、革新的な企業に対して投資をする姿勢をとっているのです。
その点、今回の発表は革新的なアイデアが盛り沢山の内容となっていました。これこそが、キャシー・ウッド氏がテスラを支持する理由であり、それだけの魅力がテスラにあると言えるでしょう。
テスラが力を入れている「自動運転技術」についても議論しました。長谷川は、自動運転が実現できた時には、世の中が劇的に変わっていくのではないかと予測しています。アメリカでは子供の送り迎えは親が車を出さないといけませんが、勝手に子供を運んでくれる車が開発されたら生活スタイルは大きく変わるでしょう。
キャシー・ウッド氏は、自動車事故の8~9割がヒューマンエラーで引き起こされていると発言しており、ロボットタクシーになった方が事故発生率も下がるのでは無いかと分析しています。このことからも自動運転技術の進歩は、私たちを取り巻く様々な課題を解決するアイデアとして非常に有効です。まだ具体的なビジネスモデルは明らかになっていませんが、とても期待しています。
Level 5では、今後もテスラを中心としたEV市場について注目していきたいと思います。
「今週のおすすめコンテンツ」は、長谷川の紹介する「Discovering faster matrix multiplication algorithms with reinforcement learning」です。
こちらのコンテンツは、最近natureで出版されたマトリックス演算に関する論文です。強化学習を使ってマトリックス演算のアルゴリズムを発見することに成功したということで、読んでいて非常に勉強になったといいます。ぜひ興味のある方は、読んでみてください。
それでは、次回の放送もお楽しみに!
#42の実際の音源はこちらからお楽しみください。
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)
パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。
AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。
毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。
著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。
実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧
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