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カニエ・ウェストの炎上はなぜ拡大したのか?プラットフォーマーに問われる倫理性

2022/11/30 ニュースレター「Moonshot」 
by 関口 
こんにちは、今週もパロアルトインサイトのニュースレターMoonshotをご覧いただきありがとうございます。ぜひ、最後までお楽しみください。
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カニエ・ウェストの炎上はなぜ拡大したのか?
プラットフォーマーに問われる倫理性

アメリカでは人気インフルエンサーが躁状態で投稿した過激なメッセージが炎上を巻き起こすといった事態が相次ぎ、深刻な精神問題を抱えた人々が、どのようにソーシャルメディアを利用しているのかが医学研究の分野で改めて注目されています。
例えば、世界的な人気を誇るラッパーのカニエ・ウェストは、躁状態でInstagramやTwitter上に反ユダヤ主義的な投稿をしたことでニュースとなり、アカウントの停止処分に遭いました。カニエ・ウェストは、以前より双極性障害と診断されており、躁病エピソードを経験したことについてもメディアで語っています。TikTokでは、あるインフルエンサーが躁状態で発信した内容が異常な売名行為だとみなされて批判的なコメントが殺到しました。この投稿をプラットフォームサイドが視聴率が高くコメントが多く集まっている投稿と評価してレコメンドしたことで、広く拡散してしまいました。
このように、ソーシャルメディアが双極性障害に苦しむ人々にとって気軽に悩みを共有できる便利な手段となっている一方で、不安定な精神状態での投稿が発端となり深刻な危険にさらされる可能性も議論されています。これまでもTikTokやFacebookなどの投稿を分析した多くの研究で、ユーザーのメンタルヘルスオンライン上の行動いかに強く結びついているかは示されています。また、YouTube、TikTok、Pinterest、Facebook、Instagramなどはすべて、自傷行為や自殺を助長する投稿を明示的に禁止しています。
しかし、現在のソーシャルメディアモデレーションの基準は、ポルノ的な生々しい写真やヘイトスピーチを含む投稿など、AIを使ってキャッチしやすいものに焦点を当てており、これらのガイドラインは自動化された機械学習と人間のモデレーターを組み合わして適用されているため、不透明で不均一なモデレーション基準につながっている場合も考えられます。これからプラットフォーマーは、ユーザーの安全のために、どれだけメンタルヘルス関連のコンテンツにフラグを立てるべきか、誠実な表現とコミュニティのために何を許容すべきなのか。これまで以上に複雑なジレンマに直面しています。参考:You’re Not in Control of Your Thoughts’: Social Media Companies Know When Users Are Manic or Bipolar. So Why Don’t They Help Them
What does bipolar disorder feel like? Can it explain Kanye’s behavior?
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敵対的生成ネットワーク(GAN)の
真の可能性とは
DALL·E ついに解禁!AIアートの作成とDALL·E の使い方解説
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深層強化学習を用いて最速の行列乗算を発見した
DeepMindのAI「AlphaTensor」の凄さとは

深層強化学習を用いて最速の行列乗算を発見したDeepMindのAI「AlphaTensor」は、ボードゲームで磨かれた技術を基礎としつつ、計算手順を探すことに特化。数学者が長年にわたって研究しても発見できなかった計算アルゴリズムを見つけ出したといいます。
 AI技術論文紹介「The Insight」の内容を見てみる▷ 

Movio
2023年注目AIトレンド、動画を自動生成するAIツールの実力

この一年、DALLE•2や、Stable Diffusionといったテキストから画像生成をするジェネレーティブAIがあらゆる場所で話題となりました。今回紹介するMovioは、GANのような機械学習フレームワーとともに生成AIを活用して、人間のアバターが話す動画を作成するスタートアップ企業です。このプラットフォームは、Canvaのようなドラッグ&ドロップ・インターフェースを使うマーケティング担当者をターゲットにしています。
ユーザーはまず、ショッピングサイトのテーマや日本旅行のテーマなど、さまざまなテンプレートを選択します。そして、AIで作られた超リアルなアバターを動画の「スポークスパーソン(代弁者)」として追加し、テキスト入力することで音声を生成することができます。AIで作られた人間の服装や顔、声はワンクリックで入れ替えることも可能です。Movioのユーザー数は現在、数十万弱で、有料会員は1,000人に迫る勢いとのことで、これまでに約900万ドル(約12.5億円)の資金を調達したといいます。AI生成動画は、業界の中では小さなセグメントですが、画像生成AIの流行のように一気に拡大する可能性を秘めた領域です。テキストから画像への変換で既に多くのユーザーが熱狂してきました。テキストから動画への変換が気軽にできることが実現すれば、ビジネス現場においてより多くの影響が出てくることでしょう。出典:Movio wants to make your marketing videos with generative AI
会社HP:Movio – AI Spokesperson Video Generator
▽今回のトーク内容
#45 GAFAに異変、時代を席巻してきたテックの巨人達の今後について議論▽トーク概要

  • イーロンマスクTwitter買収で長谷川CTOの身に起こった良いこととは?
  • スパムの削減や、TwitterBlueなど、新しい取り組みが始まったTwitterへの期待
  • 巨大IT企業GAFAの株価に異変、この変化はいつまで続くか
  • GAFAの決算を振り返る、結果を出していても株価に反映されない?
  • 10%超える1万人以上の社員が対象の大規模レイオフの意味とは
  • Metaが行っているVRへの巨額な投資は適切なのか
  • コロナがGAFAに及ぼした影響と、その反動とは
  • 議決権の異なる黄金株のほとんどをザッカーバーグが持っている影
  • 創業者の議決権独占形式はシリコンバレーのテック企業も多数導入
  • Appleのスティーブ・ジョブズが解任された一件の影響も

Voicyチャンネル開設のお知らせ

Podcast「Level5」が、おかげさまでVoicyにもチャンネル登録されました!
今後は、毎週木曜にVoicy上でもLevel5のコンテンツを投稿していきます。
ご縁があって審査が厳しいと評判のVoicyにてチャンネルを持てたので、オリジナルコンテンツ「石角友愛の自分の可能性を育てるラジオ」も毎週月曜に公開していきます。ぜひチェックしてみてください!
キャリア、就職・転職、留学相談などのプライベートな内容から、
「このニュースをどのように見ている?世界で見られている?」
「これって、一体どうなってるの?」
「〇〇〇について、よく分からないので解説して欲しい!」
など、匿名でのご連絡大歓迎です。ぜひ気軽にご連絡ください!
 Podcast「Level5」への質問箱へ投稿してみる▷▷ 
多くのテック企業で大規模なレイオフが実施されているという悲観的なニュースがある一方で、辞めていく優秀な人材には、非常に多くの企業からのオファーが届いているという話も聞かれます。
ビッグテックが独占していたエンジニアなどの優秀な人材が、この機会にさまざまな業界に行き渡ることでさらなる成長を遂げるスタートアップなどが出てくることを期待したいと思います。パロアルトインサイトCEO 石角友愛

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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