ビジネスや産業が進化するにつれ、それらを支援する技術も進化しています。近年注目を集めているのが、大規模言語モデル(LLM)と呼ばれる技術です。LLMは、膨大なデータに基づいて人間らしいテキストを生成できるコンピュータプログラムです。LLMには多くの潜在的な応用がありますが、労働市場にも大きな影響を与え、労働者が担当するタスクの種類を変える可能性があります。
LLMの一種であるChatGPTを開発したOpenAIが発表したレポート「GPTs are GPTs: An Early Look at the Labor Market Impact Potential of Large Language Models」を3回に分けて読み解き、米国労働市場に与えるLLMの影響についてご紹介します。
💡 この記事から得られる3つのナレッジ
・LLMについて
・LLMのメリット/デメリット
・LLMが与える影響の研究背景
論文データ:今回のディスカッション対象の論文をご紹介します。
タイトル:GPTs are GPTs: An Early Look at the Labor Market Impact Potential of Large Language Models
著者:Tyna Eloundou, Sam Manning, Pamela Mishkin, and Daniel Rock
掲載サイト:arxiv.org
発行日:March 27, 2023
URL:https://arxiv.org/pdf/2303.10130.pdf
LLMの労働市場への影響について説明する前に、まず LLM(Large Language Models) “大規模言語モデル “とは何かを紹介します。LLMとは、人間が書いたテキストを学習して、新しい文章を生成したり、あるいは人間と自然な会話を行う能力を持つ人工知能(AI)の一種です。LLMは新聞記事やウェブページ、書籍など何百億件もの単語や文章データを学習し、その中から言語のパターン、つまりどの単語がどの単語の後に来やすいか、どのような表現が一般的かなどを学習した上で、それを基に自然言語を生成します。
LLMの例としてOpenAIが開発したGenerative Pre-trained Transformers(GPTs)があります。話題のChatGPTが生成する文章は、書籍や論文、Webサイトなどの膨大なテキストデータを学習させた結果、ユーザーから与えられたプロンプトに基づいて新しいテキストを生成することができるのです。 LLMを様々な用途に活用することで、多くのメリットが生まれる可能性があります。例えば、チャットボットで自然なテキストを生成したり、ニュース記事や商品説明などを作成することもできます。また、顧客からのフィードバックやソーシャルメディアへの投稿など、大量のテキストデータを分析し、人間にはすぐにわからないようなパターンや洞察を特定するためにも、LLMを使用することができます。
一方で、LLMには潜在的な欠点もあります。
AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。
社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)
パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。
AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。
毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。
著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。
実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com
※石角友愛の著書一覧
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