近年のアメリカ労働市場でAIの進化が求職活動に大きな変化をもたらしていることはご存知でしょうか。AIツールを利用することで、求職者がより多くの仕事に応募するようになり、それが市場の競争を激化させているということです。
AIツールが一般に浸透したことで、求職者が応募書類の作成や応募プロセスを効率化する手段として選ばれるようになりました。例えば、AI搭載のブラウザツールを使用することで、応募フォームの自動入力が可能になり、応募手続きにかかる時間を大幅に短縮できるようになりました。このため、求職者は1日により多くの応募を行うことが可能となり、それが市場における競争の激化を招いています。
AIは求職者が自分のスキルセットにマッチする職種を見つけやすくするだけでなく、通常応募しない職種への応募も促しているといいます。弊社CEO石角友愛の著書「AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング」でも紹介しましたが、AIを使って新しい可能性にも気が付きやすくなりました。また、履歴書やカバーレターを生成するAIプログラムにより、よりパーソナライズされた応募書類の作成も可能になっています。
その結果、企業は以前よりも多くの応募を受け取れるようになりましたが、人事部門においては、履歴書の選別や検索に関して、AIを用いた新しいアプローチも必要としています。結果として、求職者側のAIの使用はリクルーターの仕事量を増やす要因ともなっています。
また、応募が増えることで、求職者自身が目立つことが難しくなり、応募が埋もれてしまう可能性も高まっているといいます。
AIの進化により、求職者がより多くの職に応募しやすくなり、市場における競争が激化するといった変化が起こっていることがお分かりいただけたでしょうか。これからはリクルーターや人事担当者にも新しい対応策が求められています。AIがこれからの労働市場にどのような影響を与えていくのかますます注目ですね。
参考:https://www.forbes.com/sites/emmylucas/2023/12/11/armed-with-ai-workers-are-applying-to-more-jobs-its-upping-the-competition/?sh=68a12b157fdc |