ヒューマノイドロボット業界で、注目すべきニュースが報じられました。Figure AIという会社が、マイクロソフトやOpenAI、Nvidia、ジェフ・ベゾス、インテルなどのビッグテック界の大物投資家たちから総額6億7500万ドルの資金調達を実施し、その企業価値を26億ドルにまで押し上げたということです。この大きな期待と投資を集める企業が、実際にどのようなロボットを生み出しているのかご紹介します。
Figureは、人間のようなロボット、「Figure 01」の開発において、アルミニウムと電動アクチュエータを駆使しています。このロボットは、人間と同じ1:1の比率で設計されており、身長5フィート6インチ(約168cm)、体重130ポンド(約59kg)で、44ポンド(約20kg)を持ち上げる能力を有しています。
今回の投資ラウンドには、OpenAIとの次世代AIモデル開発に向けたコラボレーションが含まれており、Figureのロボットにとって、言語から推論し処理する能力を強化することが期待されています。また、BMWと商業契約を結び、製造ラインでの作業にロボットを導入するなど、商業化への道筋が着実に進められています。
Figure 01の開発はまだ初期段階ですが、能力はすでに多くの注目を集めています。最新のYouTube動画では、箱を移動させる「完全自律」タスクを、人間の速度の16.7%で実行している様子が公開されています。歩行面ではまだ改善の余地がありますが、手の機能に特に注力しており、人間の手とほぼ同じサイズで、各指には3つの関節が存在しています。これにより、組み立てライン上での仕事にも適しており、手の器用さが求められる作業で価値を発揮します。
Figure AIの資金調達と技術開発は、ヒューマノイドロボット業界における大きな進展を示しており、特にFigure 01の開発は、ロボットが人間の作業を補助、あるいは代替する未来を感じさせます。特に、OpenAIとのコラボレーションによるAIモデルの開発は、ロボットの知能と機能性を大幅に向上させることが期待されています。
一方でヒューマノイドロボットの商業運用への道はまだ始まったばかりです。今後、Figureがどのような革新をもたらし、ビジネスや生活にどのような影響を与えるのか、その動向から目が離せません。
参考:https://arstechnica.com/gadgets/2024/03/huge-funding-round-makes-figure-big-techs-favorite-humanoid-robot-company/ |