2024年3月11日にイーロンマスク氏が率いるxAIは、主力AIチャットボット「Grok」のコードを一般公開すると発表しました。この突然の決断により、研究者や開発者はGrokの「重みとネットワークアーキテクチャ」を自身のプロジェクトで自由に利用できるようになりました。
※以前、Grokについて紹介した記事はこちらからどうぞ
Grokは、3,140億ものパラメータを持つモデルとして、幅広い分野の知識を有しています。デフォルトではファインチューニングされていませんが、特定のタスクに特化させることも可能です。今回のオープンリリースはGitHub上で公開され、商用利用を含む幅広い活用が可能になります。
この強気の一手は、AI分野での他社との競争が過熱する中、コミュニティからのフィードバックを活用してGrokを高度化し、オープンソースの強みを最大限に活かそうとするxAIの戦略の現れです。
イーロンマスク氏はかねてよりAIモデルのオープン化に熱心で、Twitter買収後もアルゴリズムを公開、OpenAI創設時にもモデル公開を目指していました。オープンソース化は、透明性の高いAI開発を促進し、技術の民主化につながると期待されています。一方で、初期のテストではGrokの性能が当初の期待を下回ったことも事実です。オープンソース化によって、Grokの機能向上が実現できるかが課題となっています。xAIが真にAI技術の民主化に貢献できるかにも注目が集まります。
参考:https://x.ai/blog/grok-os
https://www.theverge.com/2024/3/17/24097810/xai-open-source-grok-musk-generative-ai-llm |