Googleが最新のPixelスマートフォン、ヘッドフォン、ウォッチを発表しました。これまであまり注目されてこなかったハードウェア市場に対する新しい試みとして、アメリカでも注目されています。この新しいデバイス群は、特に人工知能(AI)を中心に設計されており、ユーザーが会話型のアシスタントとやり取りしたり、写真の編集やスクリーンショットから情報を検索する機能が強化されています。Googleは、これらのAI機能がPixelスマートフォンのシェア拡大につながることを期待しています。
2008年、Googleは最初のAndroidスマートフォンをリリースしましたが、それ以来、スマートフォン市場での地位を確立するのは容易ではありませんでした。Googleのスマートフォン市場シェアは、アメリカで約5%に留まっており、他の主要市場でもそれ以下のシェアにとどまっています。しかし、今回発表されたPixel 9、Pixel 9 Pro、そしてPixel 9 Foldなどの新製品では、これまで以上にAI機能を強化することで、消費者の関心を引きつけることを狙っています。
Googleは、AIを中心とした技術革新を通じて市場での競争をリードしようとしています。今年4月には、Androidの開発チームとPixelデバイスのハードウェア開発チームを統合し、AI導入を加速させました。この統合により、AI機能の製品への組み込みが迅速化され、意思決定がスピーディーになることが期待されています。また新しいPixel 9 Pro Foldは折りたたみ式のデザインが特徴で、2つのスクリーンを持ち、開いたときに画面が広がるこれまでに無い仕様となっています。このデバイスにはGoogleの最先端のAI技術が搭載されており、価格は1,799ドルからスタートするようです。また、Pixel 9とPixel 9 Pro XLもリリースされ、それぞれの価格帯は799ドルから1,099ドルとなっています。
AIがユーザーの生活に深く入り込むにつれて、Googleはデータのプライバシー保護にも力を入れています。ユーザーがGeminiにアクセスできる情報を制御し、他社とデータを共有しない方針を強調していることからも明らかでしょう。GoogleのAndroidエコシステム部門のプレジデントであるSameer Samat氏は、「AIが本当に役立つものであるためには、日常生活に自然に溶け込む必要がある。そして、その最適な体験はAndroidデバイスでこそ実現されるべきだ。」と述べています。これらの新製品が、AppleやSamsungにどのように対抗できるか、そして消費者の反応がどうなるのか。今後も注視していく必要がありそうです。
参考:https://www.nytimes.com/2024/08/13/technology/google-pixel-9.html |