Meta PlatformsのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は、バイデン政権がCOVID-19に関するコンテンツの検閲を同社に強要していたと発言し、大きな波紋を呼んでいます。この発言は、コロナウイルスやワクチンに関する誤情報の削除を求めたホワイトハウスからの圧力に関して言及したものです。ザッカーバーグ氏は、これまでにこうした圧力について声を上げなかったことを後悔していると述べており、将来的に同様の要求があった場合には強く反発する意向を示しました。
バイデン大統領は2021年7月、Facebookのようなソーシャルメディアプラットフォームがコロナウイルスワクチンに関する誤情報を許容していることが「人々を殺している」と強く批判してきました。さらに、ホワイトハウス報道官であったジェン・サキ氏や公衆衛生局長のビベック・マーシー氏も、メタが誤情報の削除に十分な努力をしていないと公然と批判していました。これに対してMetaは当時、「攻撃的な対策」を講じて誤情報に対処していると主張していましたが、最終的にバイデン政権は批判を和らげることになりました。
ザッカーバーグ氏は今回の発言において、政府からの圧力に対してもっと声を上げるべきだったと述べ、Metaが過去に行ったいくつかの選択についても後悔を表明しました。彼はまた、選挙インフラへの寄付を行わない意向を明らかにし、2020年の大統領選挙で行った寄付が一部から批判され、訴訟にまで発展したことを踏まえて、今年の選挙においては一切の寄付を行わないと述べています。
この発言は、共和党が支配する下院司法委員会に向けたもので、同委員会はこの発言を「言論の自由の大きな勝利」と称賛しました。また、同委員会のFacebook投稿では、ザッカーバーグ氏が「Facebookがアメリカ人を検閲していたことを認めた」と述べています。
今回の暴露によって、Metaと政府との関係に再び注目が集まっています。COVID-19に関するコンテンツ検閲の問題は、ソーシャルメディアプラットフォームが公共の健康と自由な情報流通のバランスをどのように取るべきかという課題を浮き彫りにしました。今回のザッカーバーグ氏の発言は、今後のソーシャルメディアにおける規制と表現の自由に関する議論に大きな影響を与える可能性があります。また、Metaの今後の行動にも注目が集まるでしょう。ビジネスや政治における意思決定が、どのように企業や社会的な責任に影響を与えるのかが改めて問われています。
参考:https://www.reuters.com/technology/zuckerberg-says-biden-administration-pressured-meta-censor-covid-19-content-2024-08-27/ |