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2024年ノーベル賞受賞者に見るAIと科学の融合:デミス・ハサビス氏とジェフリー・ヒントン教授
2024/10/16 ブログ, PAIoneer PRO, The Insight 
by kohei 

2024年ノーベル賞受賞者に見るAIと科学の融合:デミス・ハサビス氏とジェフリー・ヒントン教授 2024年のノーベル賞は、AIが科学に与える影響を改めて強調する象徴的な年となりました。化学賞と物理学賞の両方が、AI技術の革命的な成果に焦点を当てたのです。この記事では、化学賞を受賞した3名:グーグルディープマインドのデミス・ハサビス氏、ジョン・ジャンパー氏、そしてワシントン大学のデービッド・ベーカー教授と深い関係のあるAlphaFoldと、物理学賞を受賞したジェフリー・ヒントン教授の研究に注目し、彼らの業績がどのように現代科学を変えたのかを解説します。 目次 AlphaFold:AIがタンパク質の世界に革命を起こす ジェフリー・ヒントン教授:ニューラルネットワークと機械学習のパイオニア まとめ AlphaFold:AIがタンパク質の世界に革命を起こす 2024年のノーベル化学賞は、Google DeepMindのデミス・ハサビス氏とジョン・ジャンパー氏、デービッド・ベーカー教授に授与されました。ハサビス氏は、ディープマインドの共同創設者として、AIを活用した科学的発見の新しい形を提示してきました。ハサビス氏らが率いるディープマインドが開発したAIシステムAlphaFoldによりタンパク質構造の予測に革命をもたらしました。 タンパク質の構造を正確に予測することは、医薬品開発や生物学の理解において極めて重要ですが、従来は非常に時間がかかる実験的手法が必要でした。従来の実験手法では数ヶ月から数年かかるタンパク質構造の解析を、AlphaFoldはAIの力を活用し、数日以内に高精度なタンパク質構造の予測を実現することが可能です。この技術は医療、バイオテクノロジー分野において、治療薬の開発を加速させるだけでなく、病気のメカニズム解明にも大きく貢献しています。 デービッド・ベーカー教授は、計算生物学とタンパク質工学の分野で長年にわたり先駆的な研究を行ってきました。彼は米国ワシントン大学で教授を務め、Rosettaと呼ばれるタンパク質構造予測プログラムを開発しました。今回のノーベル賞は、ベーカー教授がAlphaFoldの成果をさらに活用し、タンパク質設計の分野での進展に寄与したことが評価されました。彼の研究により、生命体に存在しない全く新しいタンパク質を設計することが可能となり、医療やバイオテクノロジーの発展に大きく貢献しています。 AlphaFoldは過去にThe Insight記事「DeepMindの「AlphaFold」2億以上のタンパク質構造予測を可能にしたディープラーニング」でも取り上げました。AlphaFoldはどんなAIか、タンパク質の構造を解明する意義と難しさ、そして、高精度の推測を実現した技術的な手法 について解説しています。ぜひご覧ください。 DeepMind社についてもいくつか取り上げています。併せてぜひご覧ください。 「なぜディープマインド社がAGI論文を発表したのか」 「データの本質を捉えAGI実現に近づくAI「Gato」」 「物価上昇におけるAIの活かし方 – DeepMind実例紹介」   ジェフリー・ヒントン教授:ニューラルネットワークと機械学習のパイオニア ジェフリー・ヒントン教授はAIの父と称される人物であり、2024年ノーベル物理学賞を受賞した理由は、人工ニューラルネットワークに基づく機械学習における基盤的な発見と発明が評価されたためです。具体的には、彼の研究はデータから自動的にパターンを見つけ出し、画像認識や分類などのタスクを行うシステムを構築する技術を提供しました。この技術は、現在のディープラーニングやAIの発展に不可欠な役割を果たしており、AI分野における多くの革新の基盤となっています。 特に、彼の開発したボルツマンマシンは、データ内のパターンを自動的に学習し、画像や音声の分類を可能にする画期的な技術です。この技術は、AlphaFoldのようなシステムにも応用されており、生命科学や医療分野でのAI活用を飛躍的に前進させました​。 ヒントン教授は、AIの急速な発展がもたらす恩恵と同時に、そのリスクについても警鐘を鳴らしています。2023年にはGoogleを辞職し、AIの安全性と倫理的な側面に焦点を当てた活動に専念しています。 ヒントン教授について深く知るには、「ニューラルネットワークでAI時代を開拓したヒントン教授」という記事がおすすめです。 その他にも、ヒントン教授のインタビュー動画を解説した記事や、ヒントン教授の論文を解説した記事もぜひご覧ください。 「AIのゴッドファーザー、ジェフリー・ヒントンが語るAIの未来とその懸念【前編】」 「AIのもたらす影響: ヒントン教授の視点と未来の課題【後編】」 「AI開発:ディープラーニングにおける次元の呪いとは?」 まとめ 2024年のノーベル賞を通じて、AlphaFoldとヒントン教授の業績は、AIが科学の探求を新しい次元に引き上げる可能性を示しました。AIは、これまで不可能だった課題を解決し、医療、バイオテクノロジー、物理学といった分野に革命をもたらしています。同時に、AIの進展には慎重なアプローチが必要であり、ヒントン教授のようなリーダーがそのバランスを模索しています。 弊社では、AI活用に関するご相談を受け付けています。もしAIについてお困りのことがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。 お問い合わせはこちらから。https://www.paloaltoinsight.com/contact/…

パロアルトインサイトについて

AIの活用提案から、ビジネスモデルの構築、AI開発と導入まで一貫した支援を日本企業へ提供する、石角友愛氏(CEO)が2017年に創業したシリコンバレー発のAI企業。

社名 :パロアルトインサイトLLC
設立 :2017年
所在 :米国カリフォルニア州 (シリコンバレー)
メンバー数:17名(2021年9月現在)

パロアルトインサイトHP:www.paloaltoinsight.com
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

石角友愛
<CEO 石角友愛(いしずみともえ)>

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAI関連プロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテック・流通系AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。東急ホテルズ&リゾーツのDXアドバイザーとして中長期DX戦略への助言を行うなど、多くの日本企業に対して最新のDX戦略提案からAI開発まで一貫したAI・DX支援を提供する。2024年より一般社団法人人工知能学会理事に就任。

AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手掛け、順天堂大学大学院医学研究科データサイエンス学科客員教授(AI企業戦略)及び東京大学工学部アドバイザリー・ボードをはじめとして、京都府アート&テクノロジー・ヴィレッジ事業クリエイターを務めるなど幅広く活動している。

毎日新聞、日経xTREND、ITmediaなど大手メディアでの連載を持ち、 DXの重要性を伝える毎週配信ポッドキャスト「Level 5」のMCや、NHKラジオ第1「マイあさ!」内「マイ!Biz」コーナーにレギュラー出演中。「報道ステーション」「NHKクローズアップ現代+」などTV出演も多数。

著書に『AI時代を生き抜くということ ChatGPTとリスキリング』(日経BP)『いまこそ知りたいDX戦略』『いまこそ知りたいAIビジネス』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『経験ゼロから始めるAI時代の新キャリアデザイン』(KADOKAWA)、『才能の見つけ方 天才の育て方』(文藝春秋)など多数。

実践型教育AIプログラム「AIと私」:https://www.aitowatashi.com/
お問い合わせ、ご質問などはこちらまで:info@paloaltoinsight.com

 

※石角友愛の著書一覧

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